2012年 05月 06日
もう一つの旅
なぜなら大槌に住む主人の友人を訪ねるためでした。
この道は、津波被害がひどかった町を通ります。
ここは宮古。津波で全てが流され残っていたのはこの松の並木だけ。
崩れたままの堤防。
がれきの山。
そしてあまりにむごい景色だったので写真は撮りませんでしたが、津波でえぐられて何も残っていない町。時が止まったままの状態です。
車は大雨の中、一路大槌へ。
大槌という町につくと、がれきの中に人が暮らしていることの大変さに目を覆いたくなりました。この連休の悪天候により街中はあちこち冠水。実は友人宅が目の前なのにやはり冠水でたどり着けない。ポンプで吸い上げるまで1時間かかりました。
友人家族は津波で家を流され、借りた家は一階天井まで水と泥につかっていて、ボランティア30人が二日がかりできれいにしてくれたそうです。
最初、仮設に入ろうと思ったそうですがあまりに山奥で仕事場のある市内には遠過ぎて通えないとのこと、諦めてこの家に。
実際、車で移動している間にいくつも仮設住宅を見ましたが、どれも本当に山奥か周りに何も無い不便な所にばかり建っています。
車がなければどうやっても生活ができない、そんな所ばかりでした。
それでも20年ぶりの再会を果たした主人と友人は抱き合って喜んでいました。
電話では年に数回お互いの声をきいていたのですが、こうやってお互いの無事な姿を確認できて、思い深いものとなりました。
ただ、彼は、いま、体調を崩しています。
いままでの疲れが出たようです。
笑顔で話してくれましたが、本当に大変な一年だったのです。
これから先、奥さんとお子さんたち4人を守りながら頑張って生きて行かねばなりません。
心身共に元気にならねば、この地で生きて行くことは本当に過酷だと思います。
がんばって元気になって欲しいと心の底から思いました。
目の前に広がるこの光景
このような小さな集落が集う沿岸部被災地、どうやって復興していくのでしょうか…。
この何もかも消えてしまった所に、人の声は戻ってくることができるのでしょうか…。
先は本当に霧の中。
私達はこれからも忘れること無く被災地へ手を差し伸べ続けなければ!。
形は大きかろうが小さかろうが人それぞれどんな形でも良いのです。
被災地にとって本当のゴールが見えるまで応援していきたいとそう思います。
助けられた命に感謝しながら毎日を一生懸命生きている彼のためにも!
by hahamego
| 2012-05-06 00:30